2019年4月4日に、腎臓ガンで亡くなった『Music Zoo 太陽と虎』の代表である松原 裕氏が残した最後のブログが9日更新されました。
以下、ブログ全文になります。
お母さんへ
この記事がUPされているということは松原はもうこの世にいないという事ですね。
死んだ後にこの記事を公開するようにお願いしていたので、無事UPしてくれてありがとう。
そして中々照れ臭くて40年間伝えれなかった母への感謝の気持ちをここで簡単ですが伝えさせてください。
お母さん、
産んでくれて本当にありがとう。感謝してるで。
母とは友達では無いし、思い込みが激しい所や偏見が強い所などは好きじゃないので、意見が衝突して、ケンカしたくないので日常の会話は基本しないようにしてきたけど、心から感謝してます。
毎日健康の事を考え、料理を作って家事をしてくれて毎日心の中で「ありがとう」と思ってました。
情に熱く、人の為に尽くす献身的な姿勢は尊敬して見習ってます。
多くのことを学び、そして反面教師にもなって今の自分の人格に大きく影響を与えてくれたお母さんの生き方は尊敬している。
病気がわかってから、遺産の事や死後の段取りを説明してるときは「親不孝だなー」と涙を堪えるのに必死やった。全く顔を見れなかった。
死ぬ直前まで感謝は伝えれないだろうし、伝わってると都合よく思い込んでます。
とにかく残すことになってしまった息子たちの事をどうか頼みます。どうか彼らをよろしくお願いします。
まだまだ手がかかるし、たよんないけど、、でも子供達もきっとお母さんを助けてくれると思ってる。
もし逆の立場で自分が息子からそんな話しをされると想像したら、悲しくて涙が出て来た。代われるなら代わってあげたいと思ったのでお母さんもきっとそう思ってるのかなーと考えながら話しをしていた。
でもこれも現実。
人より平均的に早く死ぬっぽいけど、僕の人生は本当に充実して幸せでした。
「もう一回同じ人生やり直す?」って神様に聞かれたら食い気味で「はい!」と答えます。
産んで頂き、本当にありがとうございました。
そして長生き出来ない息子で本当にごめんなさい。
でも後をよろしくお願いします。
子供の頃、風呂なしボロアパートで妹と3人で生活したあの経験は凄い財産です。頑張って楽な暮らしをさせてあげたいと思ったあの気持ちを抱けたもの振り返ると、最初の誇りです。
楽しかった。お金ではない。ベタだけど親子3人支え合ってそこには愛があった。
そして妹と母を守る強い男になるという目標を持つ様になった。
いま自分の責任感はこのお陰だと思ってる。
お母さんは最初、喫茶&スナックのお店をオープンさせて、朝から夜中まで働いて少しは寂しかったけど、「妹の面倒を見なきゃ!」と頑張ってた子供時代。
毎週水曜日の定休日に3人で遊びに行くのが本当に楽しみだった。
今思えば本当に忙しかったし、大変やったね。
実は一度、台風が来て、大雨が降ってお母さんが帰って来れないかもって1人で泣きそうになったことがあった。妹を寝かせて1人で窓から外を見て、「僕の寿命が半分になってもいいから、お母さんが無事に帰ってきますように」って必死でお願いしたことがあった。誰にも言ってないけど、、。
だからあの時、お母さんの命を救ったから俺は今寿命が半分になったのかなーと勝手に思ってる。笑
もし本当にそうなら、本望だし、これでよかった!
「お母さんを守れる男になれた!」と思う。
ですよね?守れたよね?
でも先に死んじゃってるからダメ?笑
とにかく伝える事は沢山あるからキリないけど、感謝してます。
楽しい人生を与えてくれてありがとう。あとは息子たちに「お母さんを守る」を託して、先にあの世に行ってます。
どうか身体には気をつけて、そして今まで通り明るく楽しい事に全力で挑み続けてください。
ありがとう。40年間楽しかった。
引用元:カミコベ実行委員長ブログ
自身の死を分かった上で、遺書を残しておいたと思うと涙が止まりません。