こだまとは?
1997年公開のスタジオジブリ作品、「もののけ姫」に登場する謎の生物です。
もののけ姫に出てくる「シシ神の森」に存在し、こだまがいる森は豊かでキレイな森とされています。
映画中では多くのこだまが出てきており、1匹だとかわいいものですが、たくさん集まると少し不気味な様子です。
今回はこだまに関して紹介していこうと思います。
もののけ姫とはどのような映画か
まずは、こだまが登場する1997年公開のスタジオジブリ作品「もののけ姫」の内容を確認しましょう。
もののけ姫は人間と自然の在り方が描かれています。
エボシ御前率いるタタラ場の牛飼いや女たちは、鉄を作るために森を破壊していきます。
それに憤慨し、動物や森に住む神々、人間に対抗しようとするシシ神の森に生きる山犬に育てられた少女サン、通称もののけ姫のお話です。
主人公アシタカは自身に追ってしまった呪いをとくために西へ向かいますが、この戦いに巻き込まれてしまいます。
双方を理解するアシタカはお互いが共に生きられる方法はないかと模索しますが、戦いは始まってしまいます。
人間と自然の対立が描かれ、多くの謎深い生物がいくつも登場します。
こだまはその生物の一つです。
こだまとは何者なのか
こだまの生態
こだまは上記に記したように、綺麗な森にしか生きることができません。
作中のラストにシシ神が暴走するシーンがあるのですが、そのシーンでは森が破壊されることで、こだまが死に、雨のように降ってくるシーンがあります。
さらに、アシタカのセリフにも「森が豊かな印」というのがあるので、ラストでこだまが死ぬのも納得です。
さらにシシ神は夜中にデイダラボッチになるのですが、帰ってくるデイダラボッチを迎えるのもこだまの生態です。
一斉に木の上にあがり、カタカタと音を鳴らして帰りを迎えます。
シシ神は森の主人であるので、こだまは主人につかえるような一面も持っています。
こだまは可愛い?怖い?
こだまは見かけはとても可愛く、まるでマスコットや人形みたいなフォルムをしています。
しかし、こだま自身に謎が多いため、怖がられる一面もあります。
結論でいうと、作品中のこだまは怖くない!可愛い!です。
作品中のこだまは、人間には一切害を及ぼしていません。
さらに、シシ神の森に住む動物にも何も関与していないのです。
では、こだまとはなぜ怖がられるのでしょうか。
こだまとは一体何者なのでしょうか。
こだまが怖がられる理由
こだまは本当に謎の多い生物として描かれています。
- 美しい森にのみ存在する。
- 人間に危害は加えない。
- 動物にも危害は加えない。
- シシ神の迎えをする。
- 木から生まれる精霊。
- 無数に存在する。
- 奇妙な音をだす。
これらが、こだまを怖がらせる要因となっていると考えられます。
人間とこだま
上記で、こだまは人間には害を及ぼさないと記しましたが、お互いにどのような影響を及ぼしているのでしょうか。
もののけ姫のこだまはひらがなで表記されますが、漢字で表記すると木霊となり、木の精霊であることがわかります。
「精霊は山中を敏捷に、自在に駆け回るとされる。木霊の外見はごく普通の樹木であるが、切り倒そうとすると祟られるとか、神通力に似た不思議な力を有するとされている。」(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/木霊)と記述されています。
この記述によると、もののけ姫のこだまは少し変わっていることがわかります。
作中では自然を破壊する人間に制裁を与えるシーンもあり、自然と人間はかなり敵意識が強いのに、木の精が敵対視しないのは不思議な描かれ方をしています。
トトロの正体はこだま!?
もののけ姫のラストのシーンに出てくる1匹のこだま。
木が枯れてしまった森に1匹だけ登場し、森の再生を思わせるようなシーンですが、このこだまはトトロに進化するとされています。
これはもののけ姫の監督である宮崎駿が公式に発表した内容です。
ラストのこだまをトトロにしようという案は、スタジオジブリのアニメーターの二木真希子さんの案でした。
ラストのシーンではシシ神の力で森林が無惨な姿になってしまいます。
そんな悲しい現状はすぐに変えることはできないけれど、再び森ができるというのをこだまで表現しました。
そしてスタジオジブリを代表するトトロは、森を表現する象徴であり、森の印象を高める存在でした。
こだまをトトロと表現することで、自然の尊さや美しさを表現したと考えられます。
ラストのこだまにはこのような裏設定がありました。
まとめ
こだまというのは非常に謎の多い生き物です。
もののけ姫というのは、こだまだけでなく、いくつも謎めいた動物や人物が登場します。
もののけ姫だけでなく、ジブリ作品にはこのような不思議な生物が数多く存在します。
トトロの正体がこだまであったり など、裏設定も数多く存在するので、いろんな作品で裏設定などを探してみるのもジブリの楽しみ方の一つではないでしょうか。
いろんな設定があるので、何回も映画を見たくなるのが、ジブリ作品の魅力でもあります。
たくさんの考察があるので、それをみるのも面白いかもしれませんね!