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憧憬を食らうネタバレ!あらすじと感想を紹介【インディーズ映画】

憧憬を食らうネタバレ・あらすじ・感想

DOKUSO映画館で現在無料公開中の『憧憬を食らう』についての、あらすじや感想を紹介します。

憧憬を食らうをまだ見たことがない人は、以下ネタバレになりますのでご注意ください

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まだ観たことがない人は要チェックです!!

憧憬を食らうのネタバレ

あらすじ・感想

過去に将棋をしていたが、何かがあって挫折したと思われる主人公が、介護病院で働いている。

そこへ挫折する原因となった、将棋で成功した今やテレビにも出る有名人の幼馴染の青年がたずねてくる。

主人公の青年は成功した幼馴染に深くコンプレックスを抱いており、羨んでいる。

彼への複雑な想いから、何に対しても前向きになれず、常に内に籠っている。

自信がなく、弱弱しい、いつも一人自分の殻の中にいる青年。

彼には前向きで明るい彼女がいて、いつも彼とは行動も言動も対照的、彼は彼女を理解できないが、理解したいと思っているし、憧れている。

ただ自分に自信がないので、彼女に対して常にうじうじしている。

本当は彼女のためにと思って渡したプレゼントさえも、はっきり彼女にもらってほしいとなかなか言い出せずにいる主人公。

この映画の中心となるのは主人公のコンプレックスで曲がった感情を文学的な不思議な世界観で表現したところ。

最初から摩訶不思議な世界がずっと続き、現実と非現実が分け隔てなく、ひとつの世界にあって、なぜか病室から出てくる人間の大きさを超えた巨大蜘蛛、介護病院で亡くなった老人の為に仲間たちが踊る、まるでどこかの南の島の儀式のような謎の踊り、主人公が気になって仕方がない成功者、幼馴染の大量に並べられた同じ死体、ラストはなぜか海岸にベットが置いてあり、主人公と幼馴染はそこでどうやら心のうちを語り合い和解したらしいというシーンで映画は終わりを迎える。

いったいどういう経緯があって、主人公は幼馴染にコンプレックスを抱き、将棋を止めたのか、まったく説明もなく、会話の中でどうもそういうことがあったらしいと推察するばかり。

彼女との関係も、家に一緒にいるので結婚して子供がいるのかと思っていたら、映画の最後に彼女とのやり取りがあって、どうも彼女になるだけでも、コンプレックスによってまっすぐに彼女に向かえなかった様子。

付き合うだけでも大変だったということが、なんとなく推察される。

主人公の子供だと思っていた女の子はエンドロールを観ることで、やっと主人公の妹だとわかったほど、説明のない映画である。

最初はストーリーがまったく見えなくて、何のこと?
どうしてこんな巨大蜘蛛が出てきて歩いているのに誰も驚かないの?
と、すごく不思議で仕方がない。

しかし、だんだん観ていくとすごく文学的だなと感じる部分があり、「あぁこれは彼の心の中の葛藤を表しているのだ」と少しずつ分かるようになってくる。

終始セリフが淡々としていて、抑揚がないのがとても不思議だが、最後の海岸でベットに腰かけて、主人公と幼馴染が語り合うセリフを聞いていて、「これは舞台のセリフなんだ」と察した。

言い回しが舞台だと思えば、すごく納得がいく。

セリフもそうだが、海岸にただベットだけが置いてある映像も舞台のようだった。

ストーリーの軸は主人公と幼馴染の将棋の勝ち負けからくる確執だと思われるが、もうひとつこの映画で表現していることがあった。

それは介護病院のこと。

いわゆる最後に行き場を無くした老人たちが死ぬ前に入るところである。

一人ずつ死んでいくだけで、医師たちはすっかりその日常に慣れていく。

「はい亡くなりました」
「書類作ります」
「霊きゅう車手配します」
というただの流れ作業になっているのが分かる。

霊きゅう車が来ると遺体を乗せて、みんなで頭を下げて見送って終わり、そこにあまり感情もない様子。

そんな中、介護病院に入院している老人たちは海岸へ行き、盆踊りのようではあるが、まるで宗教儀式としかいいようのない踊りを死者に捧げる。

医師たちの無感情とはまったく対照的で、踊りによって死者の魂を送り出しているようにも見える。

普通の人達もどこか医師たちのように、人間の死に無感情になっているからだろうか、その踊りのシーンはとても印象的で目に焼き付いている。

本来なら死にかけの老人たちがあれほど美しく、優雅に踊れるわけもないのだが、その踊りのシーンは映画の中で一番幻想的になっている。

病院に遊びに来た将棋界の有名人に医師たちが「将棋を教えて」とせがみ教えてもらっているときに、主人公も将棋が強く、「僕の方が負けるかもしれませんよ」、という幼馴染の言葉に医師たちが大笑いするシーン。

本当は主人公はとても将棋がうまいんだとわかるシーンなのだが、ますます何があって、どうして止めてしまったのだろう、と疑問がふつふつと湧いてくる。

推察するしかできず、自分でイマジネーションするしかない。

なんでも隅から隅まで描くより、断片的に描いた方が、観ている観客のイマジネーションを刺激するのを狙っているのだろうか。

そして自分の中でストーリーを繋げて、最終的に理解し、映画も最後には主人公の心の葛藤が解消されたように思える。

映像が面白い

この映画の一番おもしろいところは映像だと思います。

映像が非現実的かつ幻想的でとてもおもしろい。

ストーリー自体は若者の「自分とは何なのか!?」という葛藤が悶々と続いていくだけなので、エヴァンゲリオンを思い出させます。

ストーリーはまったく違いますが、思春期のコンプレックスを抱えた主人公が頭の中であれこれ考えて悩み続けるところがとても似ている。

また、その悩みを摩訶不思議な映像で表現しているところも同じだと思わされます。

似ているからつまらないのではなく、思春期というのはある種狂気のようなものがあると思うので、それをアニメではなく映像で表現した、とてもおもしろい作品だと思います。

また女性に対しても、コンプレックスで湾曲してしまう主人公の気持ちが、若い人にはわかるわかるって感じになると思いますし、思春期を過ぎた人にはとても懐かしい感情を思い出させてくれるのでは、と思います。

思春期というものは、なんだかもやもやして、苛立って、自分のこともよくわからないし、先も見えない、未来があるのかないのかもよくわからない、堂々巡りしている時期なので、この映画はその感情を観ている観客に思い出させてくれる、観終わったときになんともいえない気持ちになる映画だと思います。

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